対岸の、
夏休みに読んだもの、
渋沢栄一『論語と算盤』
ダニエルキイス『アルジャーノンに花束を』
川上未映子『夏物語』
角田光代『対岸の彼女』
アオちゃんとナナコの間で恍惚と輝いていた青春の一幕が、すっかり大人になってしまった小夜子と葵の間で不器用にも相似的に再現される。葵にとっての小夜子はまるで旧友ナナコに重なるが、それは過去の越えられない青春の強度を一層高めてしまっている。一方、小夜子―葵(現実:家庭環境や仕事が上手くいかない状況)、アオちゃん―ナナコ(回想:社会に背馳して幻想を生きる状況)と並行して話が進んでいく中で、蠱惑的な青春時代の回想段落が現代の段落にビリヤードの如く追い突き、回想と現実の汽水域が尾を引き、そのまま回想の甘さを帯びつつ確かな現実味をもって小夜子と葵の関係がこちらの期待を乗せて冷静に進展していく。
すごくいい。。。特にアオちゃんの父親がナナコを呼び出し、二人を連れ回す展開はアオちゃんが救われることに対する安堵の感情で心を打たれました。
環境が変われば人も変わってしまうように、学生時代毎日のように話していた友人のうち、今になってもまともに連絡を取るのはごく一部で、それは止むを得ないことだと思いつつ、かといって嘗ての青春の思い出が消えたわけでもなく、それはどこかで未来を生きる自分の燃料になっているんだろうと思います。
昨日の宣言通り、髪を切りました。軽くしてください、前髪は軽く流して目に入らない程度で、横は耳にかかるくらい、後ろは詰めて短くしてください。あ、刈上げはなしで。夏休みを経て、いつも通っている美容院は内装ががらりと変わり、白黒のコントラストが強い若者仕様に様変わりしていました。
9日間の夏休みはRTAinJapanで締めました。誰と連絡を取ることもなく、本を読み、絵を描き、ひたすら自分と向き合ったお盆休み。